腹腔鏡手術を施行した特発性大網梗塞の1例

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  • フククウキョウ シュジュツ オ シコウ シタ トクハツセイ ダイモウ コウソク ノ 1レイ
  • A Case of Idiopathic Torsion of Greater Omentum Treated by Laparoscopic Surgery

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症例は20歳の男性。主訴は臍周囲痛であり症状が持続するため翌日福井大学医学部附属病院救急外来を受診した。血液検査所見上炎症反応の軽度上昇が認められたが腹膜刺激症状は認められなかった。単純CT検査では明らかな異常所見がなく鎮痛剤を処方し帰宅となった。症状出現して3日目に疼痛が増悪したため再度同院救急外来を受診し,単純CT検査により大網に限局性浮腫が認められ大網梗塞が疑われた。同日に腹腔鏡下大網切除術を施行した。摘出標本の病理検査で大網梗塞の所見が認めれられた。術後の経過は良好で第1病日で食事を開始し第6病日で退院となった。文献的には症例によっては入院・抗生剤加療することで改善する場合もあり,保存的治療を勧める意見もある。しかし,本症例のように経時的に症状が増悪して腹膜刺激症状が出現した場合確定診断と侵襲性の観点から腹腔鏡手術が第一選択治療法であることが強く示唆された。

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