小児病棟における患児の発達支援の現状と課題 : 保育士の雇用と人的資源に注目した事例研究

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  • Current status and issues of child developmental support in pediatric wards : A case study on the employment and human resources of childcare workers

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抄録

小児がんなど長期的あるいは,継続的に入院や治療を受けねばならない子どもが存在する。そのような子どもは,「子どもらしい姿」を表出しにくい環境におかれ,発達期に欠かせない遊びや人間関係形成,義務教育を受けられずにいるという現状がある。本研究では,医療的ケアの必要な子どもを支える専門職としての病棟保育士の職務の実態を明らかにし,子どもや家族を多角的に支える環境づくりに向けて,病棟保育士の職務上の改善点や問題点を確認することを目的とする。調査対象者は,北部九州圏域の病院に勤務する病棟保育士4名を対象とした。アンケートは2019年7月から8月にかけて,インタビューは2019年9月から10月にかけて実施された。これらの調査及びインタビューによって,次のことが示された。病棟保育士はより良い保育環境を整えるために,配置される人員の余裕を望んでいること。そして,単独配置になっている病棟保育士は,一人職場の困難感を感じていることが示された。早急な課題として,病棟保育士の雇用の確保と現場の増員が求められると考えられる。

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