ビール大麦新品種「はるみやび」の播種期の違いによる生育特性および麦芽品質

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タイトル別名
  • Growth characteristics and malting qualities of a new malting barley cultivar, 'HARUMIYABI', in relation to different sowing periods
  • ビール オオムギ シン ヒンシュ 「 ハル ミヤビ 」 ノ ハシュキ ノ チガイ ニ ヨル セイイク トクセイ オヨビ バクガ ヒンシツ

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抄録

ビール大麦新品種「はるみやび」における播種期別の生育特性,収量性ならびに麦芽品質を明らかにすることを目的に播種期の目標日を11月15日播(やや早播,以下同じ),11月25日播(標準播,以下同じ),12月15日播(遅播,以下同じ)の3水準設け,試験を行った。「はるみやび」は,いずれの播種期でも「ほうしゅん」より出穂期が1~3日早く,成熟期が1日遅かった。「はるみやび」の標準播は,穂数が多く,容積重および整粒千粒重も重く,整粒歩合も高いことから最も多収であり,外観品質も優れ,被害粒発生割合が最も低かった。また,収量性および検査等級は,やや早播,遅播の順に低くなった。麦芽品質を総合的に評価する総合評点でみると「はるみやび」は,標準播および遅播で「ほうしゅん」より優れた。原麦粗蛋白は,いずれの播種期でも10~11%の適正値の範囲内であった。コールバッハ数は,「ほうしゅん」と同様,標準播でわずかに低いものの,やや早播,遅播では40~45%の適正値の範囲であった。麦汁β-グルカンは,やや早播で高くなる傾向であった。以上のことから,「はるみやび」は「ほうしゅん」および「しゅんれい」同様の11月25日~12月5日の標準播が最適であると考えられる。一方,やや早播では検査等級の低下や麦汁β-グルカンが高くなる傾向があり,遅播では収量性や検査等級が低下するため避けるべきであると考えられる。

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