大村湾のハゼ類

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タイトル別名
  • オオムラワン ノ ハゼルイ
  • The Gobioid fishes in Ômura-Bay

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抄録

There are four species of Gobioid fishes in the catch of the shrimp drag nets which are operated in Ômura-Bay, i, e., Chaeturichthys hexanema, Parachaeturichthys polynema, Rhinogobius pflaumi and Cryptocentrus filifer. Other Gobioid fishes are not caught by the nets. The morphological characters of the four fishes investigated by the author are summarized in Tab. 2. The author assumed the swimming habits of these fishes by their morphological characters and feeding habits.

1.大村湾内エビ漕網で漁獲されるハゼ類には,アカハゼ,ヒゲハゼ,スジハゼ,イトヒキハゼの四種がある。これらについて調査した比較一覧表を第2表に掲げた。2.食性,鰓把の構造,眼隔,眼球の大さ,寄生虫の状況などから,これら四種の生態を推測すると次のようになる。アカハゼ…四種の中では最も游泳力が弱く,底より少し上層に生活して居り,湾内に最も広く分布する。ヒゲハゼ…游泳最も活発で,底層に生活し,海底の生物をあさることがある。深所に居り,大群をなさぬ。スジハゼ…海底に接して生活する。成長につれて沿岸から沖合に移る。餌として他魚に捕食されることが多い。イトヒキハゼ…敏活であるが,最も底に居り,時には泥中に潜つて底棲生物を捕食する。大群をなさない。

長崎大学水産学部研究報告, v.5, pp.104-113; 1957

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