メジナの年令と成長について

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  • メジナ ノ ネンレイ ト セイチョウ ニ ツイテ
  • On the Age and Growth of Girella punctata

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抄録

1)佐世保湾においてメジナを周年にわたって採集したので,鱗及び耳石を用いて年令査定を行ない,又佐世保湾産メジナの成長を推定した. 2)メジナの耳石には透明帯,不透明滞が工率に各々1個あて形成される. 3)耳石透明帯は9月~2月,不透明帯は3月~8月にそれぞれ形成される.又これ等の形成において雌雄差は認められない. 4)メジナの鱗の輪紋も1年に1回形成される. 5)鱗の輪紋は1月までに形成されるものも僅かに存在するが,大部分のものは2月から5月にかけて形成される.鱗の輪紋形成でも雌雄差は認められない. 6)耳石の輪紋(透明帯)は半年かかつて形成される帯状のものであるが,鱗の輪紋は短期間に形成される線状のものであり,両者は本質的に異るものであると思われる. 7)耳石の年輪を使用して各個体の年令査定を行ない体長と年令との関係を出したが,各年令によって体長には相当の巾がある. 8)鱗の年輪を測定し,計算体長を出し,佐世保湾産メジナの体長及び体重の増加法則を雌雄共に明かにした.即ちLt=380mm(1-e^-0.2105t-0.1215)……♂ Lt=388mm(1-e^⁻0.1852t-0.0775)……♀ Wt=1212.6gr(1-e^-0.2105t-0.1215)^3……♂ Wt=1158.4gr(1-e^-0.1852t-0.0775)^3……♀ 9)増重量最大の時期は生後♂……4.6年 ♀……5.5年である.

長崎大学水産学部研究報告, v.10, pp.1-14; 1961

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