The effects of smelling of foods before eating carbohydrates on appetite and eating behaviors

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  • 主食の前に摂取する食品の匂いが食欲と摂食行動に及ぼす影響
  • シュショク ノ マエ ニ セッシュ スル ショクヒン ノ ニオイ ガ ショクヨク ト セッショク コウドウ ニ オヨボス エイキョウ

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Abstract

匂いは食品の「おいしさ」に大きく影響するとともに、食欲の調節にも寄与している。本研究で は、日常の食事において主食に先行して摂取する食品の匂い自体が食欲を調節し、炭水化物を中心 とする主食の摂食に影響するかどうかについて検討した。 空腹状態(食後4 時間以上)にある新潟県立大学の学生11 名を対象として、匂いなしの条件お よび飲料(緑茶)、汁物(みそ汁)、副菜(野菜)の匂いについて4 日間試験を行った。試験前に空 腹感と食欲、1 分間の唾液分泌量、唾液アミラーゼ活性を測定した後、匂いなしの条件あるいは、 緑茶、みそ汁、野菜フレッシュジュースのいずれかの匂いを1分間嗅いだ後の条件で、それぞれに ついて再度測定した。その後、白飯を自由摂取させ、摂食量と摂食時間、摂食速度を測定した。 その結果、野菜の匂いを先に嗅いだ場合では食欲が有意に低下するとともに、摂食時間が短縮し た。一方、みそ汁の匂いを嗅いだ場合では唾液分泌量が有意に増加したことから、みそ汁の匂いは 条件反射により唾液の分泌を促進させることが確認された。一方、摂食量と摂食速度はいずれの条 件でも有意差がみられなかったことから、食前の匂いの影響は長時間持続せず、継続的に匂いを嗅 がない状態では摂食量自体に大きな影響を及ぼさない可能性が示された。また、各測定項目と匂い の好き嫌いとの関連性をみた場合では、特に空腹感と食欲、唾液分泌量において、その食品そのも のの匂いよりも、匂いの好き嫌いによる影響が大きいことが示唆された。 これらの結果から、野菜類の匂いは食欲抑制、みそ汁の匂いは食欲促進に働いており、食べ順ダ イエットなどの食事順番の効果には、食品の匂いによる影響も一部寄与しているものと考えられる。

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