深さなき平面化 : --種から身体-情動への方法論的、存在論的移行をめぐって

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アマゾニア先住民諸社会が基礎を置く存在様態としての概念的な身体-情動は、人類学の分析対象である先住民の世界を説明する原理であるだけでなく、人類学者と先住民のあいだの関係という方法論的次元にもまた関与し、よって存在論的かつ方法論的価値も与えられている。これをレヴィ=ストロースの『野生の思考』の種概念の延長上にあると解したとき、それが種を存在論的に中間的なものと捉え、思考が不可能となる深さへと渡ることを拒んだ一方、むしろ身体-情動はそのような深さを消去し、人類学者や先住民たちを同一の平面上に置き、一挙に連続性の(可能な)世界を構想する。身体-情動は、『野生の思考』のように「第二の科学」と種のさらに深層にある、思考が不可能になる領域が存在することを想定しない。人間に普遍的な思考の媒体たる種から、種に特殊な思考の媒体たる身体-情動への移行は、連続的な世界という深さなき平面化と等価である。

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