水田転作畑における子実用トウモロコシ生産技術の確立(2)

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  • Establishment of the cultivation technology of maize (Zea mays L.) in rice field as part of crop change (II)

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抄録

県内の水田転作畑において、子実用トウモロコシの栽培試験を行い、単収増加に向けた栽培方法の検討を行った。県奨励品種である「ゆめそだち」をサイレージ用トウモロコシの適性密度で栽培した慣行区と、耐倒伏性の向上を目指した疎植区の2区を設け、生育及び収量性の比較を行った。その結果、疎植区では稈径が大きくなる傾向が見られたが、耐倒伏性の向上は見られなかった。また、収量調査の結果、慣行区で高い単収を示し、サイレージ用トウモロコシの適性密度が子実用トウモロコシ栽培においても利用できることが示唆された。アワノメイガ等による虫害や倒伏はいずれも疎植区で多く、播種時の播きムラが要因となり台風による強風の影響を受けやすくなったと考えられる。その結果として、雌穂が落下し、収穫機として利用した汎用コンバインでは拾うことができず、大幅な収量減少につながった。今後の課題として、虫害の影響を受けにくい播種時期や倒伏による雌穂の落下を防ぐ栽培体系を確立する必要がある。

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