カトマンズ市場の店舗賃借に関わる人々の関係性

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  • カトマンズ イチバ ノ テンポ タイシャク ニ カカワル ヒトビト ノ カンケイセイ

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近年、カトマンズの市場には移民商人が多数参入し、彼らの多くは市場内に自分の店をもつことを目指している。彼らが店をもつとき、店舗の保有者である家主から店舗スペースを借りる必要があるが、店主(移民商人)と家主の間には既存の社会関係がないことから、彼らは潜在的な敵対関係にあるといえる。たとえば、家主は自己都合で店主をかえたり、店主の取り分であるカネを横取りすることがある。しかし、それにも関わらず、カトマンズの市場では家主に対して訴訟や抗議がなされない。それは、既存の社会関係によらない別の形で、家主と店主の敵対関係を緩和する方法があるからである。本稿では、その方法として、両者の敵対関係が表面化しないよう秘密に店舗売買を進めることができる、「ダラール」(ブローカー)の働きに着目する。その働きを詳細に検討することによって、都市部に集う人々がどのような相互関係を築いているかを示すことができるだろう。

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