「呪術」をめぐる覚え書き

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  • 「 ジュジュツ 」 オ メグル オボエガキ

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抄録

人類学で「呪術」と称されてきたものを、アブダクションの視点から提示し直す。ここでいうアブダクションとは、部分集合と全体集合の間に対称性を認めて、その帰結として矛盾律の破れを導出する論理である。この論理は比喩と同じ形式をとるために、人類学者は呪術を比喩として理解する傾向が強かった。だが呪術は、人々に不可視の領域を呼び出し「何でもあり得る」現実を作出しながら、その現実にふさわしく諸事諸物の関係性を高い自由度で再編成する。それは「仮想」と「現実」をアブダクションによって必然的に結びつける操作なのである。

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