「泥海古記」の想像力

機関リポジトリ Web Site Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • 「 ドロウミ コキ 」 ノ ソウゾウリョク
  • 「ドロウミ コウキ」ノ ソウゾウリョク
  • The Imagination of the Doroumi-koki (The Ancient Records of the Muddy Ocean)

この論文をさがす

抄録

type:論文

天理教教祖・中山みきによって語り出された人間世界創造の説話「泥海古記」は,どのように解釈されてきたのだろうか。「民俗的想像力」を鍵概念に,その成立から現代までの解釈史を概観するとき,天理教研究あるいは民衆宗教研究の新たな論点が浮かび上がってくる。解釈史上の分水嶺となったのは,二代真柱・中山正善による「こふき」研究であり,「元の理」の裁定であった。本稿の目的は,教祖の教えと民俗信仰を切断する従来の研究によって見えにくくされた,泥海古記に遍在する融通無碍な「裏守護」の語りと想像力を掬い出すことにある。異質な宗教伝統を結びつけて抱擁する泥海古記のものがたりは,新たな民衆宗教像を提示するとともに,天理教と他宗教との関係という教学上の問題にも示唆を与えるだろう。

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ