Sankyokanchusho and Leishu

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  • 『三教勘注抄』と類書

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藤原敦光(一〇六三〜一一四四)に、『三教勘注抄』と『秘蔵宝鑰鈔』との二著がある。ともに空海の著作の注釈書で、空海の用いた語彙について、その用例などを漢籍に博捜している。小論の調査によって、二著に引かれた多種な漢籍の少なくない部分が、原典から直接引かれたものではなく、『初学記』や附注『蒙求』などの類書から孫引きされたものと判明した。これら敦光の参照した類書は、おおむね従来も利用されてきた書である。学界の第一人者たる敦光でさえそうであったことは、当時の学問がなお博士家の伝統の範囲におさまっていた一証と考えられる。

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