海幸山幸をめぐる所伝の展開 : 日本書紀〔本伝〕から一書、そして古事記へ

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  • ウミサチ ヤマサチ オ メグル ショデン ノ テンカイ ニホンショキ ホンデン カラ イッショ ソシテ コジキ エ

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日本書紀神代下第十段(海宮遊幸章)の所伝の分析を通して、その成りたちや〔本伝〕および各一書のかかわり等の解明を本稿はめざす。いわゆる海幸山幸の伝承として名高い所伝であり、先学のさまざまな研究がある。なかでも、所伝の原形に迫ろうとする研究が目立つが、それよりむしろ所伝の表現や内容を主とした分析に力点を置く。その分析により、〔本伝〕に対して一書が互いに内容上対応する関係にあることを指摘する。その上で、〔本伝〕を差違化して各一書が成りたつことを明らかにする。なおまた、その〔本伝〕の成りたちに、丹後国風土記逸文としてつたえる浦島子伝が関与していること、さらに神代紀の所伝を差違化して古事記の所伝が成りたつことなどにも言及する。

identifier:KG001000000415

Journal

  • 京都語文

    京都語文 10 82-115, 2003-11-29

    佛教大学国語国文学会

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