日本における男性運動と男性対象のジェンダー政策の可能性 : メンズリブを中心にして

書誌事項

タイトル別名
  • ニホン ニ オケル ダンセイ ウンドウ ト ダンセイ タイショウ ノ ジェンダー セイサク ノ カノウセイ : メンズリブ オ チュウシン ニ シテ
  • Possibilities of Men’s Movements and Gender Policies for Men in Japan: Focusing on the Japanese “Menzuribu” Movement

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抄録

この小論の目的は,日本における男性運動と男性対象のジェンダー政策の推移と課題についていくつかの先行研究をまとめ今後の可能性を探ることにある。男性運動においては,男性問題を網羅的に検討したメンズリブがメッセージの浸透とメンバー間の差異の表面化により衰退した後に成立した「ホワイトリボンキャンペーン・ジャパン」や「ファザーリング・ジャパン」などの男性運動は男性問題の起点である「女性を苦しめる男性」と「男性自身の困惑」の専門分化の現われであると考えられる。また男性対象のジェンダー政策は2010 年度からの第三次男女共同参画基本計画での基本的な方針の一つとして「男性にとっての男女共同参画」が取り上げられたが,2015年度からの第四次男女共同参画基本計画では「男性中心型労働慣行等の変革」に限定された。それは男性運動が衰退し影響力を失っていく時期と重なることを示唆した。さらに現在の男性運動で行っているソーシャルビジネスや国際社会との直接的な連携は,男性運動や男性中心のジェンダー政策の新しい可能性を示すことが考えられる。

男性運動

男性対象のジェンダー政策

男性問題

男女共同参画政策

identifier:SO006900010088

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