スクールソーシャルワーカーの養成課程に関する一考察 -外国につながる子どもの支援を専門性として-

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タイトル別名
  • Study of the School Social Workers training to be expert of foreigner worker's family support
  • スクールソーシャルワーカー ノ ヨウセイ カテイ ニ カンスル イチ コウサツ : ガイコク ニ ツナガル コドモ ノ シエン オ センモンセイ ト シテ

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抄録

スクールソーシャルワーカーが導入されて10 年余りが経過した.その活動の場である学校では「外国につながる子ども」への支援がひとつの課題となっている.彼らは,外見や言葉の違いから学習や友人関係がうまく築けず,その後の人生でも進学や就労で不利益を被りやすい.その意味で,この時期に丁寧な支援に取り組まれることが望ましく,スクールソーシャルワーカーが学校の内外において連携や調整などで活躍することが期待される.外国につながる子どもの支援には,多文化ソーシャルワークなどの視点が活用できるが,現在のスクールソーシャルワーカーの養成課程ではそれを十分に学ぶことが出来ない.本論文では外国につながる子どもの支援ができることをスクールソーシャルワーカーの専門性のひとつに 位置づけ,それを養成課程で学ぶ意義について検討した.養成課程において外国につながる子どもへの丁寧な理解に取り組むことは,例えば生活保護が彼らに適用されるか否かなど日本人を対象として学ぶ場合に比べて,より深く広い理解がもたらされる.また,学校現場においては,福祉的な視点が導入される意義や,連携・協働モデルとして分かりやすい提示ができるという利点がある.更には共生社会や多様性など今後に求められる援助者の育成にも寄与するなどの意義が示された.

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