アンドレ・ブルトンの『ナジャ』における関係主義から実体主義への移行

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タイトル別名
  • From relationalism to substantiveism in Nadja of André BRETON

抄録

アンドレ・ブルトンの『ナジャ』の第三部の存在という構成上の問題を解明するために、プルーストの『失われた時を求めて』の第一篇「スワン家の方へ」における第三部「様々な土地の名・名前というもの」の『ナジャ』との構成上の類似を指摘した上で、本論考の第一部においては「ナジャの物語」の中のナジャの存在を関係主義的に捉えることで明らかにしつつ、同時に関係主義の捉え方の問題点を指摘した上で、第二部では『ナジャ』の第三部があることで、ナジャの存在は一転して関係主義から実体主義へ移行して捉えることの必要性を、関係主義を標榜する哲学の問題点を指摘しつつ明らかにした。

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