村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』における〈満洲記憶〉の叙述--暴力からコミュニケーションの回復へ

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  • ムラカミ ハルキ 『 ネジマキ ドリ クロニクル 』 ニ オケル 〈 マンシュウ キオク 〉 ノ ジョジュツ : ボウリョク カラ コミュニケーション ノ カイフク エ
  • ムラカミ ハルキ 『 ネジマキドリ クロニクル 』 ニオケル < マンシュウ キオク > ノ ジョジュツ - ボウリョク カラ コミュニケーション ノ カイフク エ
  • The Narration about "Manchuria Memory" in Haruki Murakami "The Wind-Up Bird Chronicle" :from Violence to the Restoration of Communication

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『ねじまき鳥クロニクル』において、戦争や植民地に関わる記憶は、極めて個別的で残酷な場面で、極端な暴力の形で表現される。本論文は『ねじまき鳥クロニクル』に描かれた「ノモンハン」と「新京動物園」における暴力に焦点をあて、まず、これら歴史的事象を、村上春樹が巻末に挙げた参考文献と対照し、村上春樹の歴史叙述の特徴を見いだす。さらに、コミュニケーションの回復という作品のモチーフに即して分析し、『1Q84』など他の作品との関連性をも視野に入れながら、『ねじまき鳥』における暴力としての「記憶」の意味を検討する。

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