接触場面に向かう外来性管理─ 中国人居住者の移動のライフストーリーに関する事例研究

書誌事項

タイトル別名
  • 接触場面に向かう外来性管理 : 中国人居住者の移動のライフストーリーに関する事例研究
  • セッショク バメン ニ ムカウ ガイライセイ カンリ -チュウゴクジン キョジュウシャ ノ イドウ ノ ライフ ストーリー ニ カンスル ジレイ ケンキュウ
  • Foreignness Management towards Contact Situation:A Case Study about Life Stories of Chinese Residents in Japan

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抄録

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本稿では、日本に住む外国人居住者の接触場面に向かう管理(村岡 2010a)のうち、自分の外来性(Neustupný, 1985、フェアブラザー 2003)をどのように認識し管理しようとしているかについて、日本に長期滞在している中国人居住者の国際的な移動過程に焦点を当てた事例研究をつうじて考察することを目的とする。2名の滞日11年の中国人居住者(CR1とCR2)を対象に分析した結果、日本の物的な異文化要素に対して肯定的に評価しており、適応が進んだことが定住の要因となったことが明らかになった。一方で日本人の思考や行動様式の異文化要素に対する評価については居住者によって差が見られた。CR1は日本人の思考や行動様式を否定的に評価し、相手(日本人)規範に消極的に従い、日本人ネットワークへの参加も家庭領域に限っていた。CR2は肯定的に評価し、相手規範に積極的に従い、日本人ネットワークを拡げていた。また、日本語を意欲的に習得することによって、外来性を軽減しようとしていることも示唆された。

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