東京都の財政と都知事のリーダーシップ

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タイトル別名
  • トウキョウト ノ ザイセイ ト ト チジ ノ リーダーシップ
  • The Public Finance on Tokyo Metropolitan Government and the Leadership the Governor of Tokyo

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抄録

東京都の財政は、日本政府による税制と起債という二つの財政制度でコントロールされている状況下にあって、美濃部、鈴木、青島、石原都知事の登場と交替というように、1970 年代以降を概観しても、「知事の交替」という極めて政治的な影響によって終始した。すなわち、東京都政は容易には財政再建の課題を解消できていないのである。そこで、財政再建には、なぜ、「知事の交替」というような政治的影響を創出させる要因があったのか、こうした疑義に解答を試みようというのが本稿の目的である。この点に沿って結論を先取りすれば、地方分権が進展した2000 年代初頭においてもなお、日本政府による自治体への統制は、財政制度にも強く及ぶ実態があるため、この状況を克服するには、自治体政治の担い手である首長のリーダーシップの影響が多大であるという興味深い点が提出される。

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