「近代」の二律背反(アンチノミー) : ベンヤミンのボードレール論

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タイトル別名
  • 「 キンダイ 」 ノ ニリツハイハン(アンチノミー) : ベンヤミン ノ ボードレールロン
  • Die Antinomie der Moderne in Walter Benjamins Baudelaire-Essay

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抄録

type:text

[要旨]テオドール・W・アドルノは書簡で、ヴァルター・ベンヤミンの論文『ボードレールにおける第二帝政期のパリ』の議論には「理論」がないと批判する。アドルノが個別的なもの、個別的な身振りが全体なものによって媒介されていることをしめすことで、この当時、ホルクハイマーとアドルノが展開していた批判理論を、後に『啓蒙の弁証法』で展開することになる脱神話化の理論をベンヤミンに押しつけようとするのにたいして、ベンヤミンは全体性が個別的なもの、個別的な身振りによって媒介されることをつうじて開かれたものとして展開されることにひとつの可能性を見いだそうとするのである。

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