終末期で化学療法を継続する造血器腫瘍患者と家族1事例に対する緩和ケアのあり方

書誌事項

タイトル別名
  • Palliative care for patients with hematologic malignancy who continue chemotherapy in the end-of-life period and their family
  • シュウマツキ デ カガク リョウホウ オ ケイゾク スル ゾウケツキ シュヨウ カンジャ ト カゾク 1 ジレイ ニ タイスル カンワ ケア ノ アリカタ

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説明

【目的】終末期で化学療法を継続する造血器腫瘍患者と家族の思いを明らかにし、患者と家族の思いに添った血液内科病棟における緩和ケアのあり方について探索することを目的とする。【方法】地域がん診療連携拠点病院の血液内科病棟において、終末期で化学療法を継続する造血器腫瘍患者と家族1事例に対し、2か月間の参与観察と面接調査を行った。ノートと逐語録から患者と家族の思いを表した表情や言動を取り出し、質的帰納的に分析を行った。【結果】終末期で化学療法を継続する造血器腫瘍患者と家族の思いは、患者の病状および心理状態の変化別に4つの時期に分類され、血液内科病棟における時期別の緩和ケアとして、症状安定の時期における告知やインフォームド・コンセントに関する支援、再燃増悪の時期における化学療法の継続に関する意思決定支援、急変の時期における心肺蘇生に関する意思決定支援、旅立ちの時期における全人的苦痛の緩和と家族ケアが必要であった。【結論】血液内科病棟では、化学療法により身体的な苦痛が図れることから、治療が最期まで行われる傾向にあるが、化学療法だけで患者の全人的苦痛を緩和することは難しく、治療と緩和ケアとのパラレルなケアが重要である。

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