新規課題や活動変更が困難な自閉スペクトラム症児に対する運動課題を用いた指導方略の検討

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  • A case study of an adaptation by means of motor approach for a child with autism spectrum disorder who have difficulty with novel tasks and activity changes

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自閉スペクトラム症児の新規課題や活動変更の場面で生じる不安や嫌悪,回避行動などの不適応行動を改善することを目的に,短期間の個別作業療法を行った.不適応行動が引き起こされる要因として,各種の評価から,運動スキルにおける身体機能の未熟性や限られた行動レパートリーのみによる対応が推察された.そのため,運動課題を用いた指導で,姿勢調節機能の向上を促しながら,新規課題で見通しを立てるための視覚提示や,新規な行動レパートリーの学習で即時的な動作の介助や誘導を行った.その結果,運動スキルの向上とともに,不適応行動が改善された.自閉スペクトラム症児の不適応行動が運動スキルの要因から引き起こされていると推察された場合,運動課題を用いた指導方略において,身体機能の未熟性や限られた行動レパートリーに着目し,介入方法を工夫する必要があると考えられた.

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