書誌事項
- タイトル別名
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- 「 コクタイ 」 「 セイタイ 」 ニ カンスル タイボクエンキチ ノ モンダイ イシキ : 1910ネンダイ ゼンハン オ チュウシン ニ
- コクタイ セイタイ ニ カンスル オオキ エンキチ ノ モンダイ イシキ : 1910ネンダイ ゼンハン オ チュウシン ニ
- Oki Enkichi's Awareness of Problems Regarding Japan’s "National Policy " and "System of Government " in the Early 1910s.
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説明
大木遠吉(1871-1926)は、「国体」「政体」の理念と現実とが乖離している面があることを問題視していた。「国体」に関する問題の第1は、「国体」に対する「日本国民」の「固き信念」が不足していることである。第2は、本来必要ないはずの「国体擁護」が議論されている状況である。特に上杉慎吉・穂積八束、江木千之・関清英、林甕臣らには否定的であり、美濃部達吉・筧克彦には肯定的な立場をとった。一方、「政体」に関する問題の第1は「官僚政治」の存在、第2は「元老」の存在であった。「元老」の中でも特に問題視したのが桂太郎である。日本は「完全なる国家」であり、「専権」「覇者」のいない「立憲的君主政治」を「神代」の「奉戴すべき趣旨」、「開国以来連綿たる皇祖皇宗の御趣旨」として「徹底」させてきたと考える大木にとって、「武断的、専制的…非立憲的」「政体」である桂の存在は受け入れがたいものであった。このような、「国家」を判断基準とする思考のあり方は、基本的には1910年代半ば以降も引き継がれていくように思われる。
収録刊行物
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- 大東文化大学史研究紀要
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大東文化大学史研究紀要 5 1-36, 2021-03-31
大東文化大学百年史編纂委員会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050853796615393152
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- NII論文ID
- 120007184283
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- NII書誌ID
- AA12777746
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- ISSN
- 24331678
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- NDL書誌ID
- 031392309
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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