病院外来における在宅療養支援を促進する看護管理

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タイトル別名
  • Nursing Management Promotion for Outpatient Home Care Support
  • ビョウイン ガイライ ニ オケル ザイタク リョウヨウ シエン オ ソクシン スル カンゴ カンリ

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抄録

目的:本研究は、病院外来における在宅療養支援を促進する看護管理の方向性を検討することを目的に、在宅療養支援の取り組み内容と支援進展の理由、支援展開上の課題と課題解決に向けた取り組み、教育体制、看護管理の工夫点を調査した。 方法:対象者は、本研究に先立ち実施した質問紙調査において明らかとなった在宅療養支援の実績がある病院の看護部長10名である。2019年2月~4月に半構造化面接を行った。調査内容は、在宅療養支援の取り組み内容と在宅療養支援が進展している理由、在宅療養支援を行う上で経験した過去の看護管理上の課題と課題解決に向けた取り組み等であり、内容分析の手法を用いて分析した。 結果:総コード数は170、サブカテゴリーは54、カテゴリーは19 抽出された。在宅療養支援が進展している理由では、目標管理や成果の見える化に取り組んだとする【在宅療養支援を促進する効果的な看護管理実践】とボトムアップで改善を行う現場の風土があったとする【支援を促進する病院機能と組織風土】、意識が高く優秀な外来看護師の存在を進展理由とする【よりよい看護管理を可能にする優れた看護師の存在】等のカテゴリーが抽出された。看護管理上の課題では、【外来の業務・人員管理・連携に関する課題】や【外来看護教育に関する課題】等が抽出され、それらの課題への取り組みでは、人材管理や目標管理など行ったとする【外来の課題に応じた適切な看護管理の展開】やカンファレンス機会や会合の開催などを試みたとする【連携・共有を意図したコミュニケーション機会の設定】、現場の直接的な課題解決を試みた【情報管理や実践の改善】等が行われていた。 結論:病院外来での在宅療養支援を促進するための看護管理として、組織目標管理を基盤とした体制の整備や実践、組織の自主性や適正な人材配置を重視した運営が行われていることが明らかとなった。組織管理、質管理、人材育成、創造的な管理などが効果的に行われていることが示唆された。病院外来における在宅療養支援を促進させるために、これらの看護管理を行っていくことが重要である。

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