<研究論文>ミネルヴァ大学の正課教育における汎用的能力の育成 --ミネルヴァ大学生へのインタビュー調査を通して--

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  • 田中, 孝平
    京都大学大学院教育学研究科; 日本学術振興会特別研究員DC
  • 松下, 佳代
    京都大学高等教育研究開発推進センター

書誌事項

タイトル別名
  • <Research Papers>Development of Generic Competencies in the Regular Curriculum at Minerva University: An Interview Survey with Minerva Students

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抄録

ミネルヴァ大学では、汎用的能力をHCs(Habits of mind and Foundational concepts)に具体化し、HCsを軸とした正課教育カリキュラムを体系的に設計することで、実社会や実生活に転移可能な形で汎用的能力を育成することを目指している。本研究では、在学生5名を対象とした半構造化インタビュー調査を実施することで、学生はHCsをどのように活用しながら自分のものとしていくのかを検討した。その結果、学生は授業内外でHCsを意識的に活用し、HCsの有効性を実感することで、HCsが学生どうしの共通言語となるプロセスを示した。一方、HCsのなかには、一般的で適用可能な文脈や状況が限定的なHCや、異なる学問分野間で適用するのが難しいHCなどもみられた。このように、ミネルヴァのアプローチは、学生が具体的かつ幅広く活用可能な粒度で汎用的能力を教授・学習できるようにした一方、HCsのなかには適用可能な範囲が限定的なものもあるという特徴が明らかになった。

第一部 論考

本研究は第27回大学教育研究フォーラムの参加者企画セッション「汎用的能力の再考 --ミネルヴァ・モデルの批判的検討を通して--」(2021年3月18日)の発表内容の一部及びシンポジウム「汎用的能力を捉え直す --ミネルヴァ生との対話を通して--」(2021年5月23日)の発表内容の一部に追加調査及び大幅な修正を加えた。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050854717994104832
  • NII論文ID
    120007192870
  • NII書誌ID
    AN10487452
  • HANDLE
    2433/268222
  • ISSN
    13414836
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    departmental bulletin paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles
    • KAKEN

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