保育内容「環境」の指導法に関する一考察 -持続可能な開発のための教育を目指して-

書誌事項

タイトル別名
  • A Consideration on the Teaching Method of Childcare Content "Environment" Aiming for Education for Sustainable Development

抄録

近年,持続可能な開発のための教育は,ESD(Education for Sustainable Development)と言われ,世界中でその必要性が唱えられている.このESDは,2017年の学習指導要領,幼稚園教育要領の改訂に際して取り入れられた.小・中学校の教育においてESDの取り組みが積極的に行われているが,幼児期の取り組みは極めて少ない現状である.幼児期から「持続可能な開発のための教育」を行うことで,新たな価値観を持つ未来の創り手を育てることになると考える.保育者養成校における保育内容「環境」の指導法は「持続可能な開発のための教育」と深いかかわりを持つ教科であり,今回ESDとの関係性を明らかにすることを考えた.本研究のテーマに示した保育内容「環境」の指導法は,幼稚園教育要領 領域「環境」の内容理解をねらったものである.加えて国立教育政策研究所が学校教育として示した7つの「ESDで重視する能力・態度」を広島大学附属幼稚園が幼児向けに検討し作成した「持続可能な社会の担い手の基盤となる能力・態度について(幼児版)」を使い考察した.抽出した保育現場での「環境」の事例をESDの視点で分析をした.その結果,ESDの要素が保育の中に点在していることが明らかになった.今後,保育者養成校での保育内容「環境」の指導法は,ESDの視点を含めて考えていく必要がある.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ