欧米におけるインドの宗教歌謡「キールタン」の受容と展開 : 音楽、ヨーガ、スピリチュアリティ

書誌事項

タイトル別名
  • オウベイ ニ オケル インド ノ シュウキョウ カヨウ 「 キールタン 」 ノ ジュヨウ ト テンカイ : オンガク 、 ヨーガ 、 スピリチュアリティ
  • The Acceptance and Development of Indian Devotional Songs kirtan in the West: Music, Yoga and Spirituality

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抄録

本稿では、2000年代以降、欧米諸国でインドの宗教歌謡「キールタン」が広く受容されている現象に着目し、現地の社会的背景と関連付けながらその受容と展開の過程を明らかにする。第一の局面(1960-70年代)では対抗文化を背景としたヒンドゥー教系の宗教組織の隆盛とその音楽的宗教実践の流行について検討した。第二の局面(1980-90年代)では世界的なヨーガ・ブームを受け、エクササイズ中心のヨーガを下地としながらも、瞑想中心のヨーガが見直され、音を用いたヨーガが出現したことを明らかにした。第3(2000年代以降)の局面では、60-70年代にインドに渡った欧米の若者がキールタン歌手として成功し、ヨーガと親和性の高い音楽としてヨーガ・スタジオで急速に受容されていく過程を捉えた。結論として、①非宗派主義のキールタンとISKCONのキールタンの2つの潮流が形成されたこと②実践者の拡大③キールタン音楽の商業化を指摘した。

収録刊行物

  • 大東アジア学論集

    大東アジア学論集 15 50-64, 2015-03-31

    東松山 : 大東文化大学大学院アジア地域研究科

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