19世紀後半ベルリンにおけるユグノーたちの「オフィシャルな」歴史叙述 : ミュレ『ブランデンブルク=プロイセンにおけるフランス人入植地の歴史』(1885年)

書誌事項

タイトル別名
  • 19セイキ コウハン ベルリン ニ オケル ユグノー タチ ノ 「 オフィシャル ナ 」 レキシ ジョジュツ : ミュレ 『 ブランデンブルク=プロイセン ニ オケル フランスジン ニュウショクチ ノ レキシ 』(1885ネン)
  • “Official” Historical Narrative of the Huguenots in Berlin in the Late 19th Century : Muret, History of French Colony in Brandenburg-Prussia(Berlin, 1885)

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説明

本稿は、ベルリンを中心とするブランデンブルク選帝侯領にフランス系改革派信仰難民が定住する契機となった、ポツダム勅令の発布から200周年を機に出版されたミュレによる歴史書『ブランデンブルク=プロイセンにおけるフランス人入植地の歴史』(1885年)の内容を検討する。そうすることによって、移住から6・7世代を経た宗教的マイノリティが受け入れ地域でどのような集合的記憶をはぐくんでいたかを確認する。  ドイツ語圏の集合的記憶にかかる研究のリーダーであるエティエンヌ・フランソワによれば、19世紀後半は「第2 のユグノー神話」への転換期であり、「ユグノー・ルネサンス」と呼ばれる時期にあたる。そうしたなか、当該歴史書が、彼らの集合的記憶形成の歴史において前世代からの一つの帰結点として、また新しい時代の出発点として持つ意味を考察したい。

ベルリン

ユグノー

アイデンティティ

歴史叙述

集団的記憶

identifier:RO001200011133

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