エルンスト・ユンガーの初期作品と「危機」の言説
書誌事項
- タイトル別名
-
- エルンスト ・ ユンガー ノ ショキ サクヒン ト 「 キキ 」 ノ ゲンセツ
- Ernst Jüngers Frühwerk und der Diskurs über "Krise"
この論文をさがす
説明
本論は、20世紀ドイツの作家・思想家エルンスト・ユンガーの初期思想を、ヴァイマル共和国の「危機」に対する応答として明らかにする試みである。歴史学者デートレフ・ポイカートは「古典的近代」の病理論のなかで、過度な近代化のもたらした光と闇を鮮やかに描き出した。しかしその議論においては、経済危機という実体があまりにも重視されることによって、この時代の経験的次元における「危機」の複雑性が単純化されてしまったのである。本論は、「危機」概念の3つの意味内容を検討し、そこに従来見落とされてきた「危機」の「ユートピアの精神」を分析の中心に据え、ユンガーの初期作品を読み直すことを試みた。とりわけユンガーの歴史観、思考法、構想について考察し、黙示録的歴史観、「好機としての失敗」の思考法、「技術の完成」の秩序構想を抽出した。
収録刊行物
-
- 人文論叢 : 三重大学人文学部文化学科研究紀要
-
人文論叢 : 三重大学人文学部文化学科研究紀要 39 1-13, 2022-03-31
三重大学人文学部文化学科
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1050854718535668352
-
- NII書誌ID
- AN10045090
-
- HANDLE
- 10076/00020258
-
- NDL書誌ID
- 032047462
-
- ISSN
- 02897253
-
- 本文言語コード
- ja
-
- 資料種別
- departmental bulletin paper
-
- データソース種別
-
- IRDB
- NDLサーチ