幼児の遊びの「ため込み」を促す環境設定と 音・音楽を通した表現の発展 -事例に基づいた保育者の語りの質的分析-

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  • Encouraging "Hoarding" of Play in Young Children Environmental Setting and Development of Expression through Sound and Music: Qualitative Analysis of a Caregiver's Narratives Based on Case Studies

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抄録

本研究では、生活における音・音楽を素材とした遊びから音楽以外の世界にも拡大する子どもの感性の育ちに着目し、自由遊びを主体とした保育を行う幼稚園教諭の実践の観察・インタビューの質的分析から教諭による援助の手法を解明することを目的とした。研究方法としては、非参与観察、非構造化インタビューによるインタビューデータからKJ法と佐藤(2008)による質的データ分析法を用いて「環境」「感情」「実践」「身体」の4つの集約的コードを抽出し、それに基づいて解釈を行った。その結果、自由保育を土台として子ども達が様々な素材を用いて創造的な遊びができるよう環境設定をし、その遊びの経験の「ため込み」が充分に行われることによって、本物の楽器やそれを使った表現へと意識が移行し、発表会ではそれまでため込んだ経験を踏まえて、感性を働かせての様々な表現へと発展していく過程が明らかになった。

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