原発避難と民俗芸能の継承 : 双葉町におけるじゃんがら念仏踊りの事例

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タイトル別名
  • The Nuclear Evacuation and the Preservation of Folk Performing Arts : A Case Study of Jangara Nenbutsu dance in Futaba Town
  • ゲンパツ ヒナン ト ミンゾク ゲイノウ ノ ケイショウ : フタバマチ ニ オケル ジャ ンガラネンブツ オドリ ノ ジレイ

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抄録

本稿では、原発避難が長く続いている福島県双葉町の「住民」活動の一つである民俗芸能に注目し、原発避難が地域社会に及ぼす影響と伝統芸能が原発避難地域の復興にもちうる意義について考察する。双葉町山田行政区におけるじゃんがら念仏踊りの、活動再開の経緯と要因、原発避難前後における地域社会および活動の変化について、吉野の「農山村集落の三層構造」のモデルを用い、地域社会学の立場から整理する。その作業を介して、じゃんがら念仏踊りから見える、原発避難自治体、殊に帰町が最も遅れた自治体における「住民」の現在、「住民」活動の現状・課題について明らかにする。  その結果、原発避難前には明確だった三層構造が、避難後には不明瞭になっており、「じゃんがら」のような民俗芸能が、「住民」アイデンティティを強化する一つの要因となっていることが分かった。

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