外国語による専門講義の開設(Ⅱ) : 外国語修得の壁

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Abstract

本稿は外国語によって専門講義を開設するにあたって,特に「外国語の壁」に焦点をしぼって,自身の留学・語学学習経験にもとづいて考察をおこなったものである.外国語で講義をおこなう意義については普遍言語である英語で行うのが理想的という立場に本稿は立つが,東アジアに位置するという日本の地理的条件,あるいは,多くの中国人・韓国人留学生を有するという環境を考えれば,英語を主としながらも講義において中国語や韓国語を使うこと,あるいは,中国語や韓国語で講義をおこなうことの可能性を視野にいれておくことには一定の現実性が見込まれる.何より,筆者の経験によれば,中国語や韓国語ほど日本人にとって学びやすい外国語はないにもかかわらず,その点は日本社会において十分に認識されていない.外国語による講義という高い目標はさておいても,外国語コンプレックスを克服して外国語を身につけるという単純な目的からでも,中国語(標準語と広東語)や韓国語に一定の認識を持っておくことには十分な価値があると考える次第である.

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