Interpreting Current Topics, Reading Time: A Method of the Extension Lectures to Citizens

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type:紀要論文

type:Departmental Bulletin Paper

生涯学習という観点から大学の公開講座を見れば、半期15 回という通常授業とは異なり、一つのテーマについて2、3 回という回数制限の中で、教育歴が異なる「18 歳以上」の成人に対して教育を行うという問題がある。日本ではなく、海外で書かれた英字新聞・雑誌は、日本とは異なる視点、グローバルな視点で、国際問題を伝えてくれる。また、メディアには偏向があることを理解し、批判的に記事を読まなければならない。成人教育として大学の公開講座で英字新聞・雑誌を扱うには、英語は母語ではない第2言語(ESL)なので、まず見出しと時事英語特有の文法・語法を教える必要がある。それには受講者に英語の基礎学力があることが前提となる。『タイム』誌にはアジア版があり、『ニューズウィーク』よりも日本人になじみのある題材が多く、また日本発行の英字新聞などを副教材とすれば、語彙と背景の説明などがあり、学習者は予備知識をもって内容に入ることができる。限られた時間内で題材を絞り、講座の流れの中で学習者が講義を聴くだけの受け身の姿勢から、積極的に授業に関わるように、講義から演習、発表へと授業形態を変えていく方法をとることとする。事例として、2018年の四街道市市民大学講座を取り上げる。2018年6月にアメリカ大統領(当時)ドナルド・トランプ氏が北朝鮮の金正恩総書記とシンガポールで行った会談に関する『タイム』誌アジア版の記事を題材に、副教材として日本の学生向け英字新聞『ジャパンタイムス・アルファ』の同一テーマを扱った記事を使用した。時事英語の基礎を講義した後、この記事の構成を説明し、記事に示された地図やグラフ、イラスト、異なる立場の人々からのコメントを取り上げながら、講義形式から演習、更には発表による記事の解釈へと進めていった。特に国際的な時事問題に興味がある受講者は、自らの知識と経験をもとに、発表を通じて意見を述べ、積極的に授業に関わるようになった。

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