WebRTCによる宅内環境間P2Pラウンドトリップタイム計測

抄録

近年,オンラインゲームやリモート合奏などの用途でインターネット回線による通信を用いる機会が増大している.そのような通信の課題の一つとして挙げられるのが,高い同期性が必要な作業(音楽セッション等)は,従来主流であったサーバ・クライアント方式ではリアルタイム性で性能要件を満たすことができないという問題である.これに対処するために,現在高度なリアルタイム性が必要なシステムでは,エンドツーエンドを直接つないで遅延を抑制できる P2P 方式が採用される場合がある.しかしながら宅内ネットワーク環境間 P2P 通信性能については先行研究が少なく,遅延やビットレートといった通信性能を多様な宅内ネットワーク環境下で計測することは,このようなシステムの普及推進において重要である.これを明らかとするために,本研究では,WebRTC の統計情報取得 API を用いた P2P 性能計測ツールを開発し,宅内ネットワーク環境間の P2P 性能を,クライアントアプリケーションのダウンロード等を行うことなく,Web ブラウザベースで簡易に計測する手法を提案する.また,この計測を多ノードフルメッシュ接続にも対応させ,多ノードフルメッシュ接続の性能限界について統計情報から考察を行う.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050855522064191360
  • NII論文ID
    170000185507
  • Web Site
    http://id.nii.ac.jp/1001/00212808/
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    conference paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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