エンゲージメントヒートマップーMoodleログのデータマイニングによる学習傾向の可視化ー

書誌事項

タイトル別名
  • Engagement Heat Map: Visualization of Learners’ Characteristics by Data Mining of Moodle Logs

抄録

本稿では,学習者の授業へのエンゲージメントを定量的に把握し,その特徴をヒートマップにより可視化する ために,エンゲージメントヒートマップ(engagement heat map)というコンセプトに基づく作成手法を提案した.さらに 提案したヒートマップと,従来の異常値検出方法との関連性について,カイ二乗検定により検証した.提案する手法 では,まず学習管理システムの Moodle を活用して授業と小テストを行い,教材閲覧のクリックストリームと小テス ト得点を収集した.そしてクリックストリームと小テスト得点から作成したヒートマップにより,学習者の授業への エンゲージメントのレベルを可視化し,識別可能であることを示した.具体的には教材閲覧のクリックストリームと 小テスト得点の偏差から,散布図とヒートマップを作成し,学習者のエンゲージメントの特徴を,次の 4 つのレベル に区分した.(1) クリックストリームが高く得点も高いレベル,(2) クリックストリームは低くいが得点は高いレベ ル,(3) クリックストリームが低く得点も低いレベル,(4) クリックストリームは高いが得点が低いレベル.授業回数 の増加に伴い,多くの学習者は 4 つのレベルを移動する傾向にあるが,一部には同じレベルに留まる傾向も見られ た.これらのレベルのうち,レベル 1 の上位部分には,良好な成績の学習者が含まれており,レベル 3 の下位部分に は,授業につまずいている学習者が含まれていることが,ヒートマップから見出すことができた.さらに学習者のヒ ートマップのレベル別の該当回数は,従来の異常値検出と相関関係にあることも明らかになった.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050855522064821248
  • NII論文ID
    170000184133
  • Web Site
    http://id.nii.ac.jp/1001/00208670/
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    conference paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles
    • KAKEN

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