衛星軌道のシミュレーションと地表直下表示

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  • Simulation of satellite's orbits and display of ground surface position

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抄録

楕円軌道を描いて地球を周回する人工衛星の運動を表現するにはよくKeplerの6要素と呼ばれる量が用いられる。地球と人工衛星の2体問題であるならば、1つのKeplerの6要素で人工衛星の任意の時間における位置を決定できる。しかし、宇宙空間には太陽・月・その他の惑星などがあり、また地球自体にも歳差・章動・極運動などが存在するため、ただ1つのKeplerの6要素で表現するのは不可能である。普通は約1週間単位毎にKeplerの6要素を1次か2次の時間の関数として表して用いるが、比較的短い時間であれば、ただ1つのKeplerの6要素(接触軌道要素)において2体問題の場合と全く同じように計算することができる。この接触軌道要素を仮定する事により、あるEPOCHから任意の時間経過したn軌道m衛星の地心赤道直交座標系における位置を算出するシミュレーションを行う(ただし、時間が経過するほど誤差も大きくなる)。これは、通信衛星などのような現在計画されている複数軌道複数衛星を用いたプロジェクトに役立つものとなろう。すでに打ち上がっている代表的なものにはGPS衛星などがある。さらに、それぞれの時間におけるグリニッジ平均恒星時を算出し、衛星位置をG系地心直交座標系に変換することで衛星直下の緯度・経度および高度を求める。また、リモートセンシング衛星を想定し、標高データを考慮した日本上空の走査領域について述べる。

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