OSSに寄付をすべきか?統計的因果推論による寄付バッジの効果分析
説明
[背景] OSS の Eclipse は寄付を募集しており,2016 年 9 月より,バグレポートにおいて寄付者には寄付バッジをつけるという特典を提供している.寄付バッジを持つことは何らかのステータスになると思われるが,どのような効果があるかは明らかではない.[目的] 寄付バッジの効果を定量的に明らかにする.[手法] 寄付バッジの有無で,バグレポート投稿から初めてのコメントがつくまでの時間にどれほどの違いがあるのかを,統計的因果推論のアプローチで分析する.[結果] 寄付バッジを持つバグレポート投稿者のバグレポートはそうでないバグレポートと比べて0.88 日早くコメントが得られていた.ただし,分析数が少ないため,統計的に有意な差ではない.[結論] さらにデータ数を増やして分析を進める必要はあるが,寄付バッジは対応を早める効果がある可能性がある.この効果が有用であればこの寄付バッジを得るために寄付をすることは合理的と判断できる.
収録刊行物
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- ソフトウェアエンジニアリングシンポジウム2017論文集
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ソフトウェアエンジニアリングシンポジウム2017論文集 2017 278-279, 2017-08-23
情報処理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050855522083365120
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- NII論文ID
- 170000175852
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- conference paper
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles