〈論文〉別室登校児童生徒の教室復帰に効果的な教職員の関わり ―別室登校に関与する教職員の役割分担と別室の機能について―

書誌事項

タイトル別名
  • The Effective Involvement of School Staff Members for School Children ― Attending at Separate Classrooms in order to Encourage them to Attend Regular Classrooms ―

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[要旨]別室登校児童生徒の教室復帰に効果的な教職員の関わりを明らかにすることを目的に,別室に関わる教職員の役割分担と別室の機能について2名の教育相談主任,2名の別室担当者を対象にしたPAC分析を用いた調査を行った。分析の結果,教育相談主任による組織化と別室担当者による情報発信という別室運営の基本的な構造が明らかになった。また,別室における教職員の機能として,「寄り添い機能」と「向き合い機能」があることが明らかになった。それらの機能は本間(2006)が指摘している居場所が本来もっている「存在-自己愛の場」と「遂行-自尊心の場」という働きに対応する別室登校児童生徒に対する関わりのなかで発揮される独特の機能であり,教職員による教育活動の中に表れるものであった。さらに,子どもたちの教室復帰を考えた場合,別室で教職員が子どもたちの様子を観察しながら,「寄り添い機能」から「向き合い機能」に教職員の関わりの重みを変化させていくことが重要であることがわかった。

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