インドネシアにおける出土銭の調査(2011~2013年)

書誌事項

タイトル別名
  • Research of Excavated Coins in Indonesia, 2011-2013
  • インドネシア ニオケル シュツドセン ノ チョウサ (2011~2013ネン)

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抄録

本研究ノートは、2011年から2013年にかけて行われた、インドネシアのジャワ島およびバリ島での出土銭調査の概要報告である。インドネシアでは12世紀以降近代に至るまで、中国銭を中心とする方孔円銭が流通していた。その実態を把握するため行われた本調査では、12世紀から19世紀までの出土銭を確認することができた。報告は、各調査地点の調査概要の記録と、東部ジャワ発見の2点の中世一括出土銭の詳細、バリ島の寺院出土の近世の賽銭を一括して収集した資料の詳細を記している。 特に13世紀と15世紀に埋められたと考えられる、東部ジャワで発見された一括出土銭は、中国・北宋銭の一文銭を主体としていることが明らかとなり、当該地域の銭貨流通を解明する上で重要な成果を上げた。 またバリ島の寺院発見の賽銭では、中国・清銭を主体としながらもベトナムの私鋳銭や日本の寛永通寳・長崎貿易銭などが発見された。これらは東アジアから東南アジアにかけての地域を越えた銭貨流通の実態を示す貴重な資料である。

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