幼児の象徴機能の発達的研究

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タイトル別名
  • Children's Symbolic Function
  • ヨウジ ノ ショウチョウ キノウ ノ ハッタツテキ ケンキュウ

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抄録

本研究では,幼児の象徴機能の発達を次の3点から検討することを目的とした。(1)能記と所記の類似度の効果,(2)対象の性質の効果,(3)あそびテーマおよび行為を伴う場合の効果。要因計画は,3年齢(3,4,5歳)×2対象の性質(対自己,対外)×2場面状況(あそびの外,あそびの中)であった。第1と第2の要因は被験者間要因で,第3と第4の要因は被験者内要因であった。被験者は保育園児48名(3歳児10名,4歳児20名,5歳児18名であった。課題は,予備テストの後,各場面状況下で一課題ずつ代用物を提示し,それを使って所定の行為を被験者に要求するものであった。その結果,(1)各年齢において類似度条件の方が非類似条件よりも「みたて」得点が高かった,(2)対象の性質については,対自己の方が対外を対象とする行為よりも「みたて」やすく,発達的にも早くから可能になること,(3)どの年齢においても,「あそびの中」状況の方が「あそびの外」状況よりも「みたて」得点が高いこと,また,あそびの効果は低年齢ほど大であることがわかった。

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