外国人の高齢化 多文化共生社会の先にある現実海を越える遺骨 異国での最期をどう支えるか : 異文化としての“終活”問題を考える

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タイトル別名
  • Aging Foreigners Reality beyond a multicultural society Remains that cross the ocean How to support those who are spending their remaining days in a foreign country

抄録

中国残留孤児をはじめとする中国帰国者が高齢期を迎えた今,差し迫って最大の課題は介護であり,死後の安住地である墓地も大きな問題となっている。また,在住外国人の永住化・定住化に伴って,外国人高齢者は年々増加している。この現状から考えると,この墓地の問題は,異文化の介護問題と同様に,中国帰国高齢者だけの問題に留まらず,日本に暮らすすべての外国人高齢者が共通する問題でもある。さらに,終末期ケアや看取り,弔いについては,信仰や宗教,文化などの違いから考えると,民族や国籍によっては問題の複雑さが窺える。 本稿では,中国帰国者の“終の棲家”である墓地から,多文化共生社会の先にある現実問題の一つとして,今後,日本で最期を迎え逝っていく外国人高齢者における異文化としての“終活”問題をどう支えていくのか,その必要性について概観する。

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