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抄録
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近年,授業における振り返り活動は,めあての設定とともに実施率や認識率は高くなってきている。そのことは三重県による調査や,児童に対する振り返りに関するアンケート調査から明らかになった。しかし,実施はされていても,「振り返りの後回し化」などの実態があり,振り返りの質について議論されることは少ない。振り返りの質の低さにより,児童が振り返りをさせられているものと感じてしまい,学習者主体の活動であるはずの振り返りが,本来の役割を見失いつつあることが課題である。そこで,本研究では,振り返りの目的や意義,課題について明らかにしていくとともに,児童がsense of agency(主体的な感覚)をもった振り返り活動を行うことができるように「振り返りの手引き」を作成するための授業を行った。また,作成した「振り返りの手引き」を活用した振り返り活動を行い,児童の振り返りの変容を見た。 その結果,「ふり返りの手引き」が児童のsense of agency を育てるための手助けとなりえることが明らかになった。また,振り返りを書くことそのものを苦手としている児童に対しても手助けとなりえる可能性が示唆された。
収録刊行物
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- 三重大学教育学部研究紀要 自然科学・人文科学・社会科学・教育科学・教育実践
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三重大学教育学部研究紀要 自然科学・人文科学・社会科学・教育科学・教育実践 73 561-573, 2022-02-25
三重大学教育学部
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050855886813396224
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- NII書誌ID
- AA12097333
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- HANDLE
- 10076/00020667
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- ISSN
- 18802419
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB