大学生における家族機能の認知が対人ストレスコーピングに与える影響について

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タイトル別名
  • ダイガクセイ ニ オケル カゾク キノウ ノ ニンチ ガ タイジン ストレスコーピング ニ アタエル エイキョウ ニ ツイテ
  • The Effect of Perception of Family Functioning on Interpersonal Stress-Coping in University Students

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抄録

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本研究では,家族機能が対人ストレスコーピングにどのような影響を与えているのかを明らかにすることを目的として,大学生を対象に,家族機能測定尺度,短縮版対人ストレスコーピング尺度を用いた質問紙調査を行った。  家族機能の得点によりバランス群,中間群,極端群の3群に分類し,対人ストレスコーピングに対する一要因分散分析を行った結果,家族機能の極端群がポジティブ関係コーピングを取りやすいことが示された。また,凝集性と適応性がそれぞれ対人ストレスコーピングに与える影響を明らかにするため,凝集性4群と適応性4群を独立変数,対人ストレスコーピングを従属変数とする一要因分散分析を行った結果,凝集性の最も高い「膠着」と適応性の最も高い「無秩序」がそれぞれポジティブ関係コーピングを取りやすいことが示された。  このことから,凝集性と適応性が高い家族が機能的である可能性が考えられ,家族を機能的だと認知しているほど,対人関係においても積極的に働きかける可能性が推察された。また,家族がストレス場面などに面した際,家族システムを変化させて対応できると認知しているほど,人間関係でのストレスに対しても,積極的に問題に働きかけようとする傾向があると考えられた。

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