心去り平割材を利用した高剛性・高強度梁桁材の乾燥及び強度性能

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  • シン サリ ヘイカツザイ オ リヨウ シタ コウゴウセイ ・ コウキョウドリョウケタザイ ノ カンソウ オヨビ キョウド セイノウ

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抄録

カラマツ及びスギ大径A材丸太の成熟材部から平割材を製材し、乾燥後の形質変化とEfrを測定した。また、平割材を利用した接着重ね梁Cタイプ及び、構造用集成材を作製し、その曲げ強度試験を実施した。平割材の縦反りは、乾燥前は木表側に、乾燥後は木裏側に反る傾向が確認され、縦反りの大きさは、カラマツ<スギであった。曲がりは、カラマツ、スギとも乾燥後に大きくなっていた。ねじれの方向は、カラマツは、S旋回、Z旋回が同程度発生し、スギは、S旋回が多く発生した。ねじれの平均値は、カラマツ4.6mm/4m,スギ1.2mm/4mとなり、スギのねじれは、利用上支障の無い程度であった。平割材のEfr平均値は、カラマツ15.76kN/mm2,スギ8.77kN/mm2であった。平割材を利用した接着重ね梁Cタイプカラマツ7体では、MOEが13.80kN/mm2~19.26kN/mm2、MORが、66.8N/mm2~115.1N/mm2と高くなり、EfrとMORに高い相関があった。スギ11体においても、MOEは8.1~11.6kN/mm2、MORは34.7~64.6N/mm2と製材品と比較して高い性能を示し、せん断破壊した4体を除くとEfrとMORに高い相関があった。また、平割材を利用した構造用集成材においては、カラマツでは、対称異等級構成、E170-F495、E150-F435、同一等級構成、E150-F465、E135-F405などの、高い等級区分の集成材が作製できた。スギでは、対称異等級構成E95-F270、同一等級構成E75-F270などの強度等級が作製できた。曲げ強度試験では、いずれも各等級区分の基準値を上回った。

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