飛騨地域で栽培されているタカハラサンショウの優良個体選抜

書誌事項

タイトル別名
  • Excellent individual Selection of Japanese pepper ‘Takaharasansho’, cultivated at Hida area in Gifu Prefecture
  • ヒダ チイキ デ サイバイ サレテ イル タカハラサンショウ ノ ユウリョウ コタイ センバツ

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抄録

タカハラサンショウは、岐阜県飛騨地方の高原川流域で栽培されており、実は小さいが深い緑色で香りが強く長持ちするとされ、主に山椒粉や七味の原料として出荷されている。しかし、山野に自生するサンショウの中から棘がなく実を沢山つけたものが採取され、接ぎ木や挿し木のほか種子で増殖されてきたため、樹によって生育、実の大きさや色、香りおよび収量などが大きく異なっている。このため、タカハラサンショウの優良苗木の生産により、収量および品質の向上を目的に優良個体の選抜を実施した。2015年に高原山椒生産組合員が栽培している圃場の中から、収量性と外観品質に主眼を置き15個体を一次選抜した。翌年から収量および果房の大きさや色などの外観品質について調査するとともに、2018年から山椒粉原料としての加工適性を評価した。その結果、2019年に宝-3、宝-4および宝-6を優良個体として選抜した。これら3個体は、いずれも果房が大きく大粒で収量性が高く、山椒粉原料としての加工適性も優れることから、これらを接ぎ木や挿し木の穂木採取用母樹として苗木生産を行うことで、収量および品質の向上が図られると考えられた。

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