シカ不嗜好性植物を利用した吹付緑化施工後10年目における植生変化とその有効性

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タイトル別名
  • Vegetation change 10 years after revegetation on cutting slope by spraying method with unpalatable plants of sika deer (Cervus nippon) and their effectiveness
  • シカ フシコウセイ ショクブツ オ リヨウ シタ フキツケ リョッカ セコウ ゴ 10ネンメ ニ オケル ショクセイ ヘンカ ト ソノ ユウコウセイ

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抄録

シカの不嗜好性植物を利用した吹付緑化施工後2年目の有効性が確認された林道切土法面において,施工後10年目の植生を調査した。その結果,不嗜好性植物区では,鉱質土壌が露出した箇所で発芽・定着しやすいテーダマツを構成種とする群落の占有割合が対照区及び種子なし区に比べ低かったことから,不嗜好性植物を利用した吹付緑化工が表土露出の抑制に有効に働き,その占有割合を低下させたと推察された。また,不嗜好性植物区,対照区及び種子なし区ともに,吹付緑化工由来の植生は消失し,ススキ群落やテーダマツ群落,ススキ-テーダマツ群落といった侵入種由来の植物群落によりほぼ全面が覆われており,切土法面を最も広く覆っていたススキは施工後6年目頃から出現個体数が増加していた。

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