採卵養鶏場におけるサルモネラ清浄化対策と遅延二次増菌培養法によるサルモネラ検査法の改善
書誌事項
- タイトル別名
-
- Eradication of Salmonella in a layer farm and improved Salmonella detection by delayed secondary enrichment
- 業績ノート 採卵養鶏場におけるサルモネラ清浄化対策と遅延二次増菌培養法によるサルモネラ検査法の改善
- ギョウセキ ノート サイラン ヨウケイジョウ ニ オケル サルモネラ セイジョウカ タイサク ト チエン ニジ ゾウキン バイヨウホウ ニ ヨル サルモネラ ケンサホウ ノ カイゼン
この論文をさがす
説明
2013年12月,大分県内の一採卵養鶏場で実施した鶏舎内のサルモネラ拭き取り検査でSalmonella Braenderup(SB)が分離された。そのため,特に,サルモネラ(SBほか)の分離頻度が高かった集卵ベルトを中心に,養鶏場では鶏群出荷後の徹底した鶏舎内部の洗浄消毒,導入時のサルモネラ陰性確認,車両消毒,ネズミの駆除などの衛生対策を実施した。また,それ以降は定期的なサルモネラ検査を継続した。さらに,2017年度から2019年度に遅延二次増菌培養法(DSE)を追加し,検査結果を一次培養のみの場合と比較した。2018年度に実施した鶏舎単位でのサルモネラ拭き取り検査では年度後半において4回連続分離陰性となり,上記対策により農場のサルモネラ汚染が低減したと考えられた。一方,2017年度から2019年度に実施した14回の拭き取り検査のうち8回サルモネラが分離され,その分離率は一次培養のみでは3.7%(25/675検体)であったのに対し,DSEを含めると6.8%(46/675検体)であった。これら8回の検査のうち6回で,DSEのみで分離された血清型と分離カ所がみられた。以上の結果は,サルモネラ汚染農場の清浄化には長期間の徹底した衛生管理と継続的なサルモネラ検査の実施が不可欠であることを示唆している。また,DSEの実施は,サルモネラの分離率を向上させ,汚染度が低減されてきた場合においてもさらに効果的なサルモネラ清浄化対策の実施を促すものと期待される。
収録刊行物
-
- 鶏病研究会報
-
鶏病研究会報 56 (1), 18-22, 2020-05
つくば : 鶏病研究会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1050856141145367168
-
- NII論文ID
- 40022281670
-
- NII書誌ID
- AN0007252X
-
- ISSN
- 0285709X
-
- NDL書誌ID
- 030509913
-
- 本文言語コード
- ja
-
- 資料種別
- journal article
-
- データソース種別
-
- IRDB
- NDLサーチ
- CiNii Articles