免疫組織化学における抗Ionized calcium-binding adapter molecule 1 (Iba1)抗体の鶏マクロファージへの反応性

書誌事項

タイトル別名
  • Reactivity of anti-ionized calcium-binding adapter molecule 1 (Iba1) antibodies against chicken macrophages by immunohistochemistry
  • メンエキ ソシキ カガク ニ オケル コウIonized calcium-binding adapter molecule 1 (Iba1)コウタイ ノ ケイ マクロファージ エ ノ ハンノウセイ

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説明

マクロファージ(Mφ)マーカーの一つであるIonized calcium-binding adapter molecule 1 (Iba1)に対する市販抗体とホルマリン固定パラフィン包埋切片を用いた免疫組織化学により,鶏Mφの検出を試みた。肺の真菌症の組織切片で,形態学的にMφと思われる細胞を評価対象とし,抗Iba1抗体の染色条件の設定を行った。その結果,ウサギ由来ポリクローナル抗体はEDTA溶液(pH9)を用いた加熱処理を行うことで良好にMφを検出した。次に市販抗体の1つを用いて鶏の正常組織におけるIba1陽性細胞の分布を評価したところ,肝臓クッパー細胞様細胞や脳のミクログリア様細胞,リンパ系臓器のMφ様細胞などが検出された。一方で,血管内皮細胞などが染色される傾向があった。抗Iba1抗体を用いた免疫組織化学は,鶏の単球・Mφ検出に利用できると考えられた。ただし単球・Mφ以外の細胞も染色される場合があることから,陽性細胞の形態学的な判定をあわせて実施すべきと考えられた。

収録刊行物

  • 鶏病研究会報

    鶏病研究会報 55 (1), 12-16, 2019-05

    つくば : 鶏病研究会

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