重症筋無力症と免疫性血小板減少症を合併した男児例
書誌事項
- タイトル別名
-
- A Male Case of Myasthenia Gravis with Immune Thrombocytopenia
- ジュウショウ キンムリョクショウ ト メンエキセイ ケッショウバン ゲンショウショウ オ ガッペイ シタ ダンジレイ
この論文をさがす
説明
【症例】8歳男児.8歳9か月時に複視が出現し,その78日後,啼泣後に目の周囲に点状出血を認めた.精査の結果,重症筋無力症と免疫性血小板減少症の合併と診断した.臨床症状は眼筋症状のみだったが,鼻筋の誘発筋電図でwaningを認めたことより,潜在全身型の重症筋無力症と診断した.眼瞼下垂症状が軽微であったこと,重症筋無力症と免疫性血小板減少症の合併は稀で小児の報告例は1例のみであることから診断に苦慮した.入院11日目よりプレドニゾロンの内服を開始し,漸増した.プレドニゾロンの漸増に伴い,血小板減少は改善した.眼瞼下垂と複視も改善傾向となったが,寛解は得られなかったため,入院32日目からステロイドパルス療法を1クール行った.ステロイドパルス療法後,眼瞼下垂と複視は消失した.プレドニゾロンの内服を継続し,入院40日目に退院した.退院後は症状の再燃なく経過し,プレドニゾロンを漸減・終了した.【結語】重症筋無力症と免疫性血小板減少症の合併例は報告が少なく,確立された有効な治療はない.胸腺摘除の報告が多いが,小児期発症の場合,ステロイド治療が有効である.今後のより良い診療のためには,報告の蓄積が必要である.
収録刊行物
-
- 新潟医学会雑誌
-
新潟医学会雑誌 135 (7), 131-135, 2021-07
新潟医学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1050856207378696576
-
- NII書誌ID
- AN00182415
-
- HANDLE
- 10191/0002000667
-
- NDL書誌ID
- 032224074
-
- ISSN
- 00290440
-
- 本文言語コード
- ja
-
- 資料種別
- departmental bulletin paper
-
- データソース種別
-
- IRDB
- NDLサーチ