書誌事項
- タイトル別名
-
- Pollen Analytical Study on Vegetation Change in the Western\nEnd area of Lucidophyll Forest. -taking Iki and Tsusima both Ilands in Nagasaki Pref. as example-
- テリハ ジュリン セイタンイキ ニ オケル ショクセイ ヘンセン ニ カンスル カフン ブンセキガクテキ ケンキュウ : ナガサキケン イキ ・ ツシマ リョウ シマ オ レイ ニ シテ
この論文をさがす
説明
(1)対馬海峡に位置する長崎県対馬島(以下「対馬」)および壱岐島(以下「壱岐」)の両島は、ヤブツバキを指標種とする常緑広葉樹林域(以下「照葉樹林」)に含まれるが、その構成種数は、照葉樹林の東端域にある房総半島北部(スダジイ-ヤブコウジ群集、64種)と同様に構成種数の少ない単純化したスダジイ・クロキ群集(65種)に区分されている。このような照葉樹林の植生の成立過程について、最終氷期最盛期(以下「LGM」)以降の植生変遷を考察した。 (2)約1.7万年前の壱岐には五葉性マツ属、トウヒ属を主とする針葉樹とカバノキ属やブナ、イヌブナを含む混交林が成立したが、その後、森林は縮小し約1.2万年前に草地が拡大していた。 (3)完新世の温暖化は中間温帯林・照葉樹林の北上を促し、モミ林は約6,000年前にシイ林は約5,000年前に対馬北部に達した。その後、約3,000年前、対馬の低地にはマツを主として照葉樹やモミ・シイ・カシを含む中間温帯林が成立し二次林化したが、海洋性気候の卓越した壱岐では、耐潮性の低いカシ 林の拡大は制限されていた。 (4)シイノキ属/クリ属花粉について種構成を検討した結果(対馬池田浜)、約2,500年前まではクリ型とツブラジイ型が、スダジイ型、マテバシイ型を伴って産出したが、約1,000年前にかけてツブラジイ型とスダジイ型に収束し、構成内容が単純化した。この単純化と人為の関連について、人為による地表の撹乱要因と食用を検討した。
収録刊行物
-
- 千葉経済論叢
-
千葉経済論叢 (67), 107-138, 2022-12-01
千葉経済大学
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1050857368736889984
-
- NII書誌ID
- AA12625180
-
- ISSN
- 21876320
-
- NDL書誌ID
- 032554260
-
- 本文言語コード
- ja
-
- 資料種別
- departmental bulletin paper
-
- データソース種別
-
- IRDB
- NDLサーチ